もう悩まない。フィッターに聞く、
トガスタイル Q&A
戸賀敬城|J PRIME編集長
今回のNAVIGATOR
戸賀敬城
|J PRIME編集長
ラグジュアリーなメンズファッション界を牽引し、
年間60回以上ラウンドする趣味を超えたエクストリーム・ゴルファー
J PRIME編集長
フィッター若林さんに聞く、戸賀さんのお悩み解決策
ゴルフ歴が長い戸賀さんだからこそ、いろんな悩みをお持ちです。この企画をきっかけにそんなお悩みを解決すべく、その道のスペシャリストに質問を投げかけました。 アドバイスをいただくのは、松坂屋名古屋店ゴルフ売場のフィッター、若林さん。
アメリカのペブルビーチ日米対抗戦に出場、アマチュア競技で5勝をあげるなどの多数の競技経験があり、1984年には最優秀選手にも選出されている腕の持ち主です。1985年からは競技経験を生かして国内の大手ゴルフメーカーに勤務し、プロ選手のサポートやクラブ開発に携わってきました。これまでに製作したクラブは2,000本以上。その後も多くの世界ツアーでの会場サポートをはじめ、多くのプロやアマチュア選手を専門に、クラブ製作を続けています。
2018年7月より現フソウドリーム工房で勤務。過去の経験をふまえて、さまざまな相談に合わせたカスタムオーダークラブの紹介と製作販売を担当しています。
戸賀さん:若い頃よりも飛距離が落ちてきました。アベレージで230ヤードくらいです。どんなドライバーを使うといいですか?
若林さん:日本のゴルフブランド「ワクチン」のドライバーをおすすめします。
新製品「WACWAC-7」モデルには、ワクチン初のシャフトアングル調整機能が設けられ、ヘッド素材構成もカーボンと複合化で重心位置が非常に良い設計となっています。このヘッドのために設計されたシャフトGR451との相性が抜群で、気持ち良く振り切れるバランスに仕上がっています。
飛距離の相談は、いちばん多いですね。その方に合わせて最大の飛距離を生み出すには、解析機のデータも参考に、気持ちよく振り切れるスイングの動きを最優先に考え、その方に合う長さ/重さ/バランスを導き出す必要があります。
戸賀さん、このブランドはご存知でしたか?
コースで試したいという人が多くいらっしゃいますが、フィッターはフィッティングデータからお客様の傾向がほぼわかります。この機会に、いかがでしょうか。
「WACWAC-7」は、ここがおすすめ
シャフトアングルを変えられるので、コンディションによって自分で微調整ができます。自分でアングルを調整できる機能付きドライバーは、最近人気ですよ。また、大手メーカーにはない独自設計品を多く取り扱っているのが特徴で、高い品質を保つための、製法や素材に注力した開発に定評があります。
機械の解析機があり、フィッターがいて、クラブが作れる工房やプロショップにしか卸さない姿勢が、こだわり派に支持されています。
戸賀さん:話題のドライバーですね!打ってみたいです。松坂屋名古屋店には試打室があるようなので、借りてみようかな(笑)。
戸賀さん:最近はそうでもないんですが、前はアプローチに自信がなくてトップ気味な球が多くて。若林さん視点での解決策を教えてください。
若林さん:アプローチでトップ気味ということは、ボールの上部に当たっている状態だと思います。 原因はいくつか考えられますが、もしダウンブローに打てない状態ならヘッドのバランスが軽いということが考えられます。ダウンに打ててトップする場合は、ソールが跳ねてエッジが上に当たることが考えられますね。この場合、バウンス角が少なめのウェッジであればボールにすんなり入り込んでくれます。スイング的にもグリップが浮いて当たる場合が多く見られ、そんなときにはクラブの重さを増すことを試していただきたいです。 使用するウェッジのロフトにもよりますが、今回ご紹介したいのが「BUCHI VSW-16」モデルです。こちらはソールのVカットが特徴で、ソールの抜けが抜群なので、フェースも合わせて入れやすくなります。ぜひお試しください!
「BUCHI VSW-16」のこだわりをご紹介
BUCHIは、ゴルフクラブの国内生産の拠点である、兵庫県のクラブブランドです。素材の鉄鋼材から昔ながらの製法にこだわり、機械と人間との手が融合されたモデルです。製法も打感を最優先したつくりのため、大量生産はできません。
製作者である田淵正敏氏の名前から「BUCHI」というブランド名が誕生。1991年にタブチ工房を設立し、昨年は20周年記念モデルも発売されました。
戸賀さん:やさしいウェッジなのに、見た目は上手そうですね(笑)。軟鉄で打感もよさそうです!
戸賀さん:パターが右に行きがちで、球がつかまらないんです。「つかまり」をよくするにはどうしたらいいですか?
若林さん:一般的に「球がつかまる」とは、右打ちのゴルファーの場合、左に曲がるボールを打つことを言います。逆に「球がつかまらない」とは、右に曲がるボールのことですね。つまり戸賀さんがお悩みの「球がつかまらない」とは、思ったところより右に曲がってしまうショットのことです。 同じ状態のことを「フェースに乗らない」と表現するときもあります。つかまりを良くするためには、フェースアングルを強くしたり、強い傾向のヘッドに交換したりするといいですね。余談ですが、球がつかまらないと距離をロスしてしまいますので、良い回転のボールで飛んで風にも影響されないことを強い球と表現しています。
球をつかまえるおすすめブランド「イーデル」
イーデルは、熟練工のオールハンドメイド、最高品質、米国製にこだわり続ける、米国生まれのクラブメーカーです。独自のトルクバランス設計が特徴ですね。トルクバランス設計とは、ストローク中にフェースが真っすぐのまま動くように設計されたクラブのことです。他の市販モデルではフェースが開閉する動きがありますが、イーデルは、クラブ独自の技術で真っすぐに保つバランスを実現しています。
また、イーデル独自のフィッティングシステムも魅力のひとつ。ウェイトをシャフトに入れながら打球を繰り返し、両手の使い方のバランスやグリップの指の動きなどの癖を見つけ出し、いつも同じ動きがしやすいバランスに仕上げます。戸賀さんの打ち方を見て、私が最適なものを提案しますよ!
戸賀さん:イーデル、以前使ったことがあります。右にいかないイーデルがあるとは!選択を誤りましたね(笑)。イーデルは、ゴルフオヤジからモテるのもいいところ。しっかりつかまります。
最終回となる今回は、松坂屋名古屋店のフィッターの若林さんに、戸賀さんの悩みを解決してくれるゴルフギアを紹介してもらいました。ゴルフ歴が長くなると、その分悩みも増えてきます。こんなふうにプロのアドバイスを聞いて、これまで使ったことがなかったギアと出会う機会を得るのも楽しいですね。
この連載が、みなさんのゴルフライフにさらなる彩を添えるきっかけになりますように。
戸賀敬城 HIROKUNI TOGA
1967年、東京生まれ。学生時代から『Begin』編集部(世界文化社) でアルバイト、大学 卒業後にそのまま配属となる。1994年『Men’s Ex』(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年 『Men’s Ex』編集長に。2005年時計『Begin』(世界文化社)編集長、及び『メルセデスマガジン』編集長兼任。2006年『UOMO』(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。 2007年4月に10代目『メンズクラブ』編集長に就任。2016年10月に創刊した『Esquire The Big Black Book』の編集長も兼任。2017年5月より独立。数々のラグジュアリーブランドのアンバサダーを務める。2021年9月より大丸松坂屋のウェブメディア『J PRIME』の編集長に就任。
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