ファインアートコレクション|松坂屋名古屋店
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25「横たわる女」 26.7×37.3cm 1940年サラ鑑定 国吉康雄 (1889~1953)今年が生誕130年となる国吉康雄。17歳で単身アメリカに渡り、主にニューヨークで美術を学んだ。今展で出品の二点は、それぞれ制作時期が異なり、その時期の国吉の制作傾向を如実に示した作品である。右/1921年、この頃は子供を多く描いた。更にモチーフがうねるような浮遊感も共通項である。下/けだるい雰囲気の女性は、1935年頃から、特定の女性像ということでなく、多くの作品が描かれた。一般に国吉といえばイメージされるのは、こうした傾向の作品であろう。単身渡米しての苦学生生活、世界恐慌、敵国人としての第二次世界大戦の経験、亡くなるまでに正式取得が叶わなかったアメリカ市民権、など、その生涯と作風の変遷との関連が印象的である。「蛇に驚かされた少年」 12F 1921年サラ鑑定

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