ファインアートコレクション|松坂屋名古屋店
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39歌川広重 (1797~1858)画中の「東海道」の題字が隷書体であるため、「隷書版」の通称をもつ。構図をシンプルにして、濃淡を巧みに用いた彩色で透明感のある清雅な世界を作り出している。広重独特の黄色と墨色の空を背景にした富士山。富士山の稜線に沿って視線を移すと、右下の松林の中には沼津城が描かれている。別名 新町橋。この橋を渡ると宿場に入る。藍鼠色と墨色で冬の空を表現し、色彩・構図ともに美しい作品。漆黒の闇の中、松明をたよりに箱根の険しい山道を旅をする様子が描かれている。背景をごく薄い鼠色にして板の木目や色むらを生かし、薄曇りの空を表現した作品。舟を大きく、また乗船している人々の表情までも描かれている。歌川広重「東海道五十三次(隷書版)」 55枚全揃 24.5×36.0cm1847~52(弘化4~嘉永5)年頃「程ヶ谷」かたびら橋かたびら川「沼津」「箱根」夜中松明とり「桑名」七里の渡舟

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