ファインアートコレクション|松坂屋名古屋店
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45「濁手椿文壷」 共箱 径21.7×高さ28.5cm十三代 酒井田柿右衛門 (1906~1982)父・十二代と協力し1953年に柿右衛門窯300年を記念して、初期柿右衛門以来途絶えていた「濁手」の復元に成功する。本作は胴部をぐるりと囲むように艶のある椿を活き活きと描いた巧みな表現が見事な作品。「色絵吹墨草花文花瓶」 共箱 径22.6×高さ28.8cm十三代 今泉今右衛門 (1926~2001)うつわの一部に用いられることの多かった「吹墨」を大胆に取り入れて今右衛門の歴史に新たな境地を生み出した。大ぶりな器体には「珠樹」と名付けられた吉祥の樹に赤い実をつけた様子が描かれ、作品を一層格調高いものとしている。「真葛窯芙蓉画菱形香炉」 共箱 22.6×9.4×高さ9.6cm二代 真葛香山 (1859~1940)初代香山のもと、欧米各国で開かれた万博において真葛焼の評価を高める。本作は大胆に画面を大きく白と黒に二分し、金彩で縁取られた芙蓉の花を効果的に浮かび上がらせる構図が印象的である。また上面の市松文様だけでなく多くのパーツが菱形で構成された幾何学的形状により、動きのある芙蓉の姿を効果的に意識させている。

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