北欧の人々に学ぶ〜
冬の素敵な過ごしかた

10月の最終週の日曜日、サマータイムが終わると、暗く、寒く、長い冬が始まります。
想像するだけで気分が滅入ってしまいそうですが、
北欧の人々は、憂鬱な冬を素敵に過ごすための
たくさんのアイデアとアイテムを持っています。

一杯のコーヒーは冬の朝の大切な儀式

北欧は、ワールド・バリスタ・チャンピオンを輩出し、また、一人当たりのコーヒーの消費量が多いことでも知られますが、それは冬の目覚めに欠かせないからでしょう。愛用のカップに注がれる一杯のコーヒーは、朝の大切なルーティンなのです。平日の朝はバタバタしてしまうけど、行きつけのベーカリーのシナモンロールでエネルギーをチャージして。週末には、お気に入りの食器にハムやチーズ、フルーツなどを盛りつけて優雅なブランチを。

<マグカップ/シンドール>税込2,750円、<ボウル/アラビア>税込66,000円、
<オーガニックはちみつ/ユアマークス>税込1,944円、
<テーブルクロス/アルメダールス>税込16,500円、
<フレミッシュ織り額装>税込32,780円

冬の森で心身をリフレッシュ

北欧で広く認められている「自然享受権」をご存知ですか? 自然は、たとえ私有地であっても、特定の誰かのものではなく、すべての人たちのものという考えにもとづく権利です。休日になると、自然との距離が近い北欧の人々は、森や湖へ出かけて、散策したり、ベリーを採集したり、思い思いの方法で心身をリフレッシュさせます。でも、冬の森は冷え込むので、あたたかい飲みものや、スローやブランケットなどを持参するのを忘れずに。

フィンランド人にとって大切な文化

世界でもっとも有名なフィンランド語といえば、「サウナ」で決まり。フィンランドでは、赤ちゃんの頃からサウナを経験し、大人になってからも、重要な決断は会議室ではなく、サウナでなされるといわれるほど、生涯に渡って大切な存在なのです。入浴時には、熱や乾燥から髪を守るサウナハットがおすすめ。あと、バスタオルや着替えを持ち運べるバスケットがあると便利でしょう。サウナ上がりの火照った身体には、冷えたビールが最高です。

すべては快適な睡眠のために

1日の疲れを癒やし、明日の活力を蓄える睡眠。北欧の人々は、睡眠のための環境にこだわります。天井から吊り下がるゆらゆらと揺れるモビールは、眠りを誘うだけでなく、インテリアのアクセントとしても最適です。また北欧は、世界でもトップクラスのキャンドルの消費量を誇ることで知られますが、ミツロウを使用したエコフレンドリーなものから、アロマが香り、溶け出したロウがマッサージオイルになるものまで、種類が豊富です。

<キャンドルホルダー/ワフィン>税込18,700円、
<イヤリング/アーリッカ>税込4,180円、
<マグカップ/ロイヤルコペンハーゲン>税込11,000円、
<ダーラナホース/グランナス>税込11,000円、
<書籍/島塚絵里著>税込1,925円、
<ブランケット/クリッパン>税込38,500円 

サンタもソワソワする季節

サマータイムが終わり、沈んでいく一方の気持ちは、聖なる歌が流れる頃になると、上昇の気配を見せ始めます。ロヴァニエミのサンタクロースもソワソワし始める12月1日からはアドベントカレンダーのカウントダウンが始まり、13日にはスウェーデンをはじめとする各国で「聖ルチア祭」が開催されます。そして、一番の楽しみといえば、プレゼント! 洋服やバッグ、アクセサリーなどから、雑貨やお酒などまで、目移りしてしまいます。

ライター・フォトグラファー

萩原健太郎

文筆家。日本文藝家協会会員。デザイン、インテリア、北欧、民藝などの周辺の執筆および講演、プロデュースを中心に活動。著書に、『暮らしの民藝 選び方・愉しみ方』『暮らしの民藝2 うつわと食卓』『北欧の日用品』(いずれもエクスナレッジ)、『北欧の絶景を旅する アイスランド』『フィンランドを知るためのキーワード A to Z』(いずれもネコ・パブリッシング)、『北欧とコーヒー』(青幻舎)など。

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