WALL MUSEUM
Museum Garden Matsuzakaya 2025
ミュージアム・ガーデン・マツザカヤでは、
創業から400年以上にわたり
さまざまな文化の土壌を育んできた松坂屋名古屋店を大きな庭として捉え、
館内にアーティストの「作品」が入り込みます。
今回紹介する4名のアーティストは、
絵画、編み物や織物、写真、立体とそれぞれの手法を使って、
日常の観察を起点にした作品の制作・活動を行っています。
アーティストの「表現」が、
「ショッピング」や「出会い」など松坂屋とともにあることで、
訪れる人たちが大地に種をまくように、
多様な生態系を想像するように、
庭そのものを織りなすように、
「生活と文化を結ぶ」大きな庭を巡り歩きます。
これまで素敵な何かに出会う場を培ってきた松坂屋が、
アートをきっかけにより豊かで有機的な庭として、
新たな風景をつくりだします。
2025/10/7(火)→11/18(火)
- 今村 文 /Fumi Imamura
- 1982年愛知県生まれ、同地在住。
エンコスティックと呼ばれる、色づけした密蝋を溶かして支持体に定着させる蜜蝋画の技法を使い、主に花をモチーフとしたペインティングを手がけている。また水彩画を切り絵にし、コラージュする押し花のような作品を制作。感情のない植物や虫の自由さに憧れを持ち、人とは異なる身体を意識しながら、自然界の生き物たちに精神性を見出している。
近年の主な展覧会に、個展「むすびのお庭」(Lyndsey Ingram gallery、イギリス・ロンドン、2025年)個展「お花」(一宮三岸節子記念美術館、愛知、2024年)、「VOCA展2020」(上野の森美術館、東京、2020年)、「アイチアートクロニクル」(愛知県立美術館、2019年)などがある。
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写真提供:Minatomachi Art Table, Nagoya [MAT, Nagoya]
- 大田黒衣美 /Emi Otaguro
- 1980年福岡県生まれ、愛知県在住。
日常に潜む説明しがたい出来事や、正気と狂気の狭間にあるような人間の精神のあり様をテーマに、猫の背中にガムを配置した写真作品をはじめ、うずらの卵の殻やポケットティッシュなど、ストーリーに合わせてさまざまな素材を用い、絵画や立体、写真などの制作を行う。鑑賞者の曖昧な感覚を刺激する作品を発表する。
近年の主な展覧会に、「日本の新進作家 vol.21」(東京都写真美術館、2024年)、個展「Boiled Aqua」(富山県美術館 TADギャラリー、2024年)、「Condo London 2024」(Sadie Coles HQ、イギリス・ロンドン、2024年)、「ねこのほそ道」(豊田市美術館、愛知、2023年)、「DOMANI・明日展 2021」(国立新美術館、東京、2021年)、個展「MESA」(クンストラーハウス・ベタニアン、ドイツ・ベルリン、 2020年)などがある。
- 丸山のどか /Nodoka Maruyama
- 1992年新潟県生まれ、愛知県在住。
ベニヤや角材などの製材された木材を用いて、言葉や風景を表象的に切り取り、立体化する作品を制作。近年では、パソコンやスマートフォンなどの液晶画面に流れる情報を「現代の風景」の一部として記号的に取り入れるなど、現実と虚像の間を空間に配置する作品を発表している。
主な展覧会に「眼差しの手入れ」(京都芸術センター、2024年)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」(越後妻有里山現代美術館 MonET、新潟、2024年)、「味/処」(神奈川県民ホールギャラリー、神奈川、2023年)、「アートサイト名古屋城2023」(名古屋城二之丸庭園、愛知、2023年)、「Encounters」(粟津邸、神奈川、2023年)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」(旧・名古屋税関港寮、愛知、2020年)などがある。
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- 宮田明日鹿 /Asuka Miyata
- 1985年愛知県生まれ、三重県在住。
桑沢デザイン研究所卒業(ファッション、テキスタイル専攻)
テキスタイル、ファッション、現代美術の領域で手芸、改造した家庭用電子編み機などの技法で作品を制作。
近年では、手芸文化を通して様々なまちの人とコミュニティを形成するプロジェクトを各地で立ち上げている。おしゃべりしながら手を動かし、様々な世代が学び合い、何気ない会話を交わすなかで、見過ごされてきた出来事や家のなかの事柄も社会と密接につながっていることを参加者自身が再認識する作業を試みている。 近年の主な展覧会に「同伴分動態」(BUG、東京、2025年)、「ひらいて、むすんで」(岡崎市美術博物館、愛知、2024年)などがある。
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